IHコンロ(IHクッキングヒーター)とは、どのようなものかを解説！

IHコンロ(IHクッキングヒーター)とはコンロと比較される調理器具であり、コンロがガスや火を使い加熱するのに対してIHコンロは電気の力だけで加熱し調理を行うものです。

掃除が楽にできることや安全に調理ができるなど様々なメリットがあります。以下にIHコンロを様々な面から解説していきます。

IHコンロ(IHクッキングヒーター)の歴史は浅く、1971年にアメリカで開発、発売され始めました。その3年後に三菱電機が初代IHコンロ「CS-B32B」を発売しました。

IHコンロが発売されて50年でシステムキッチンの普及とともにIHコンロは普及してきました。システムキッチンの普及率は年々上がっていましたが、近年の普及率はほぼ横ばい傾向です。

システムキッチンの普及率

年	普及率
2010年	51.4%
2011年	52.2%
2012年	55.3%
2013年	56.5%
2016年	60.9%
2017年	63.0%
2018年	58.7%
2019年	57.2%

IHコンロ(IHクッキングヒーター)は電気と磁石の力で動いています。よく「IH」という言葉を聞きますが、これもIHコンロ(IHクッキングヒーター)のことを指しています。
この「IH:Inductive Heating」は日本語で「誘導加熱」といいます。ガスコンロや火を使う調理器が直接加熱しているのに対して、何かを誘導して加熱しているのが「誘導加熱」です。

「誘導加熱」は、実は中学生で習っている「電磁誘導」の原理を応用しているものになります。電磁誘導とは、電線で作ったコイルに磁石を通すと電圧が生じて、電流が流れるという法則です。

電気の力と磁石の力はお互いに干渉しており、電流を流すと磁場が発生して、磁場が発生したらその周りに電流が流れる、そこに電流があるならば磁場が発生する...ということを永遠に繰り返しているのです。詳しく知りたい方は「マクスウェル 電磁誘導」で検索してください。

IHコンロの原理：その1

IHコンロの原理：その2

IHコンロの原理：その3

IHコンロは電流の力を用いて磁場を発生させ、その磁場が鍋に影響し鍋内に電流が流れ、鍋自身が持つ抵抗により加熱するということになります。この原理がわかっていれば、クッキングヒーターで使える鍋と使えない鍋がわかってくるのです。

IHコンロ(IHクッキングヒーター)とはガスコンロに比べて以下のようなメリットがあります

• ・火を直接使わないので子供でも安全に調理が可能
• ・火消し忘れの火事の危険が低い
• ・コンロと異なり、フラット構造なので清掃が容易にできる
• ・火力の調整が視覚的に明確で設定しやすい

IHコンロ(IHクッキングヒーター)のメリットは何といっても安全で清潔が保てることです。ガスコンロのような凹凸があるところを掃除するとなると一苦労ですし、火を直接扱うので子供が調理するとなると危険が伴います。

IHコンロ(IHクッキングヒーター)は、ガスコンロに比べて以下のようなデメリットがあります。

• ・調理に使用する鍋が限定される
• ・表面をあぶったり、直火が必要なフランベなど料理によってはできないことが多い
• ・調理直後など、ヒーターが高温になっていることが視覚的にわからないため注意が必要
• ・電気を使用しているため、停電が起こると使用ができない

IHコンロ(IHクッキングヒーター)のデメリットは鍋が限定されることだと思います。原理でも述べたように、電気的抵抗を持つような鍋でないと誘導加熱ができないため抵抗値の低い銅製の鍋や、電気の流れない土鍋などは加熱できません。冬などに土鍋でナベを食べるということができなくなってしまいます。

場合によっては、停電が起こると使用できなくなるというのは大きなデメリットかもしれませんので頭に入れておく必要があります。

IHコンロ(IHクッキングヒーター)は50年前にアメリカではじめて開発・発売されました。

ガスコンロ違い、電気と磁石の力で加熱を行います。またIHコンロは火を直接使わないので、安全に使うことができます。

電気で駆動しているため、停電があると使用でき成るのがデメリットです。